イントロダクション
エミー賞14部門ノミネート。製薬会社による鎮痛剤の過剰販売が原因で、全米に広がったオピオイド中毒の実態を、医師・患者・検察官らの視点から描いたドラマ。
痛みを和らげるはずの薬が、なぜ国家を蝕んだか――
『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』は、実際にアメリカで起きた“オピオイド危機”を題材にした社会派ドラマで、原作はジャーナリスト、ベス・メイシーのノンフィクション『DOPESICK: Dealers, Doctors, and the Drug Company that Addicted America』。フィクションと事実を巧みに織り交ぜながら、製薬会社の非倫理的なマーケティング、医療現場の葛藤、そして薬物依存に苦しむ人々の現状をあらゆる視点から描いた本格社会派ドラマ。
物語の中心にあるのは、製薬大手パーデュー・ファーマ社が販売した強力なオピオイド系鎮痛剤「オキシコンチン」。製薬会社は「中毒性は低い」と誤解を招く形でこの薬を売り込み、多くの医師が信じて処方した結果、患者たちは知らぬ間に依存状態に陥っていき、全米規模の薬物依存問題を引き起こしていくのだった…。
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見どころ
アメリカ社会の闇に迫る“実話ベース”の衝撃ドラマ
1990年代後半、「痛みにもっと寄り添う医療を」という理想を掲げ、強力な鎮痛薬オキシコドン(商品名:オキシコンチン)が登場。当初は「依存性が低く安全」と大々的に宣伝され、多くの医師がその言葉を信じて患者に処方したが、その裏には深刻な副作用が潜んでいた。実際には強い依存性を持ち、使用者は次第により多くの量を求めるようになり、やがて痛みを和らげるための薬は“離脱症状を抑えるための薬”へと変貌。粉末状にして吸引するなど、乱用の実態も広がっていった。2000年代に入ると規制が強化され、正規の薬は入手困難に。高騰した価格の影響で、多くの人々がヘロインやフェンタニルといった違法薬物へと流れていった。「オピオイド危機」と呼ばれるこの問題は、依存症や過剰摂取による死者を生み続け、今なおアメリカ社会に深い傷を残しており、この作品はまさしくその恐怖の真実を追及したドラマとなっている。
製薬会社、医師、患者、捜査機関からの視点、構図が秀逸
このドラマは製薬会社を起点に、医師へのプロモーション、セールスパーソンの現場活動、そして医師から患者にたどり着き、最後は別の軸で動いていた捜査機関と繋がるという構図で、テンポよく物語が進む。大手製薬会社の企業戦略、地域医療の現場、捜査機関の追及とそれぞれ3つの視点から、今回の「オピオイド危機」がどう企業、医療、社会と絡んでいたかを立体的に描いているのが見どころの一つ。人々がオピオイドの危険性に気づく前も、そして気づいた後も――この物語がどのように現在へと繋がっていくのか。真実の行方をお見逃しなく!
豪華出演陣の圧巻の演技力!
善良な町医者サミュエル・フィニックスを演じた主演のマイケル・キートンは、患者だけでなく自らもオピオイド中毒に巻き込まれていく医師の苦悩と葛藤を繊細に演じ、第1話から観る者を惹き込む名演技ぶりで、2022年第74回エミー賞主演男優賞(リミテッド・シリーズ部門)を受賞。(さらに彼は製作総指揮も兼任。原作者のベス・メイシーも脚本と製作総指揮を担当している。)徐々に依存症に陥っていく若者を見事に演じたケイトリン・デヴァーを始め、マイケル・スタールバーグは冷徹な製薬会社の幹部リチャード・サックラーを怪演し、社会の闇を象徴する存在として強烈な印象を与える…。さらに、ピーター・サースガード、ロザリオ・ドーソンといった実力派俳優たちが、それぞれの捜査信念を胸に、巨大な悪と闘う姿を真摯に演じていて、ただ単に社会問題を描いた実話ドラマという枠を超え、彼らの演技により、さらに観る者の共感を得る人間ドラマとして深く心に響く作品に昇格させた傑作ドラマとなっている…!キャスト
【サミュエル・フィニックス】マイケル・キートン
【ベッツィー・マラム】ケイトリン・デヴァー
【リック・マウントキャッスル】ピーター・サースガード
【リチャード・サックラー】マイケル・スタールバーグ
【ブリジット・マイヤー】ロザリオ・ドーソン
【ビリー・カトラー】ウィル・ポールター
【ランディ・ラムザイヤー】ジョン・フーゲナッカー

